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演技って、どうしたら上手くなるのかわからない……。
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何事も、基本は真似することだよ。
このページでは、演劇(ストレート)における演技の上達のコツを解説しています。
この記事の結論としては、「お手本となる好きな舞台俳優を見つけて、その人の演技を真似するのが大事」ということになります。
その理由と、具体的な考え方を説明していきます。
1.お手本を見つけよう
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「演技」は練習方法がとても曖昧なものです。「これをやったら上手くなる」という定石がほとんどありません。
そのため、演技の練習は「なんとなく」でやってしまいがちです。
なんとなく発声練習をやってみたり、なんとなくシーン稽古を繰り返してみたり……。
しかし、発声練習もシーン稽古も、それ自体が「演技が上手くなる」ものではありません。発声練習は正しいやり方をすれば「正しい発声方法が」身につくもので、シーン稽古は「そのシーンが」演出家の思うとおりにできるようになるものです。
では、どうしたら「演技が上手く」なるのか。
ポイントは、「お手本を見つけること」です。
演技に限らず何事も、はじめのうちはお手本がないと何をしたらいいかわからないですよね。
習字はお手本がないと上手な書き方がわかりません。
料理はレシピがないと上手く作れません。
演技だって同じです。お手本がないと上手くできなくて、お手本があれば上手くできるのです。
もちろん、自分が上手くなってくればお手本は要らなくなり、色々アレンジができるようになります。
習字を書道に、料理を創作料理にできるんですね。
とにかく、「お手本を用意する」のが、上手くなるために大切なことなのです。
2.お手本となるのは舞台俳優
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じゃあ、演技のお手本って何なの?
お手本は、ずばり「プロの舞台俳優の演技」です。
舞台俳優とは、主に舞台(演劇)をやっている俳優のことです。
自分が「演劇の演技」を上手くなりたいのだから、「演劇の演技」のプロである舞台俳優をお手本にするのは当然のことですよね。
いわゆる「俳優」、つまりテレビドラマに出ているような俳優もお手本として悪くはないのですが、映像作品は舞台と性質がかなり違います。演技の仕方も違いますし、役者のビジュアルや知名度も大きく影響してきます。
映像も舞台もやる俳優であれば、舞台俳優としてのその人をお手本にするなら良いと思います。
他に、お笑い芸人の場合、特にコントなら、舞台上でキャラクターを演じるという演劇と似た性質があるので、お手本として良い場合もあります。
そのあたりからお手本を探していくことになります。
3.好きになることが大事
さて、じゃあどんな舞台俳優をお手本にしようか、と思ったときに、舞台俳優の中にも色々な演技の仕方があったり、所属している劇団の特徴があったりして、その中から自分に合った人を見つけないといけない、と考えてしまうかもしれませんが、実はそのあたりは深く考えなくて構いません。
大事なのは、「好きな」舞台俳優を見つけることです。
突然ですが、あなたには「好きな人」がいたことがありますか? クラスメイトでも架空の存在でも良いです。
いたことがある人は、その「好きな人」のことを「もっと知りたい」と思って、観察したり調べたりしたのではないでしょうか。
人の演技をお手本にするときは、ちょっとした表情、動作、喋り方など、細かいところをよーく観察しないといけません。
好きでもない人をそんなによく観察できるでしょうか。多分、すぐ嫌になってしまうと思います。
逆に、好きであれば、楽しんで観察することができます。「好きこそものの上手なれ」という言葉がありますが、好きで楽しんでできることが、上手くなるための最重要ポイントなのです。
そして、「好きになる」ということは「自分に合っている」と捉えることもできますね。
「合っている人を探す」のではなく、「好きな人を探す」。このほうが絶対に簡単です。
そもそもプロでさえあればみんな演技が上手いのですから、誰でもお手本になり得ます。
女性が男性を参考にしてもいいですし、逆でもいいですし、自分と全然違う体型、演技のタイプでも構いません。
そのあたりは案外どうにでもなります。
「好きな舞台俳優」が見つかれば、その人が自分の演技の柱になり、技術的にだけでなく、精神的にも支えになるはずです。
4.お手本の見つけ方
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全然舞台俳優を知らないんだけど、どうやって見つけたらいいんだろう……。
好きな舞台俳優を見つけると言っても、テレビドラマやお笑いと比べてかなりマイナーなのが演劇です。舞台俳優なんて知らないし、プロの生の演劇は観たことすらない、だからどうやって見つけたらいいかわからない、という人も結構いるのではないかと思います。
もし、身近に、例えば部活の先輩に、おすすめの舞台俳優や演劇を教えてくれそうな人がいるなら、聞いてみるのが手っ取り早いです。
DVDを持っていたり、動画を教えてくれたりすれば、そこから入っていけます。もちろん、自分に合えば、ですが。
一人で探すとなると、プロの演劇を観にいくのが良い気がしますが、演劇はチケット代が高いですし、観にいくのに何時間もかかるなんて人も多いでしょうから、なかなかハードルが高いです。
それに、1回観て特定の役者を好きになる、ということはあまりないので、何度も、色々な演劇を観なければなりません。
観劇が趣味でなければこのやり方はやめておきましょう。
大事なのは、生でなくても良いので、色々観ることです。
今の時代、動画配信サービスは色々ありますから、演劇というマイナージャンルのものも見つけやすくなってきています。
始めのうちは、有名どころや、人気のあるものを調べて、観ていきましょう。
その中で、「いいな」と思った人が見つかれば、その人が出ている別の舞台が観られないか調べてみましょう。
そうやっていくつか観ていくうちに、好きな舞台俳優が見つかるはずです。
気長に、楽しんで取り組みましょう。
5.お手本をどうやって活用するか
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いいなあと思える舞台俳優は見つかったけど、どうやってそれを参考にしたらいいの?
お手本が見つかったら、最初のうちは深く考えず、その人の出演作品を色々と観てみてください。
はじめから「ここを真似しよう」とか、「ここが良いな」とか考えて観ていると、義務的な感じがしてきてすぐに嫌になってしまいます。
好きになることが大事であるのと同じく、楽しむことが大事です。
1.真似をする
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色々と観ていくと、その人がどういう演技をしているか、なんとなくわかってきます。
そうしたら、演技を上手くするために一番大事なポイント、「真似をする」に進みます。
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自分らしさのある演技がしたいから、真似をするってちょっと抵抗があるかも。
と思う人も多いかと思います。
しかし改めて考えてください。好きな舞台俳優は「お手本」なのです。
「お手本」とは、「真似をするもの」です。
はじめのほうに述べたように、アレンジができるようになるのは上手くなってからです。
つまるところ、「芸術は模倣から」です。
上手く絵を描けるようにするためには、誰かの描いた絵を真似たり、景色をそのまま描いたりします。
作曲をするには、誰かのつくった曲を真似たり、コード進行を参考にしたりします。
完全に自分のオリジナルの作品を作る必要があるのは、世に発表してお金を稼ぐ場合だけで、それは基本的にプロの領域です。
自分がプロでないのなら、どんどん真似をしましょう。
ということで、「お手本」の演技を丸々真似してみましょう。
その人が実際にやっている芝居のシーンを真似してみるのが良いです。
動画であればどんなシーンがあったかすぐ確認できますね。
台詞の読み方、声のトーン、抑揚、立ち方、表情、視線……。頭で考えるとキリがないですが、見たものを真似するのはそれほど難しいことではありません。それに、「好きな人」ですから、いつの間にかよく観察しているので自分の中にすっと入ってきやすいです。
まずは動きを除いて台詞だけで真似してみても良いでしょう。
さて、真似をして、その人と同じ演技ができたとします。
それはつまり、「プロと同じ演技をしているのだから自分はプロレベルの演技をしている」ということです。
この考え方をしておくと、結構自信につながります。ぜひ覚えておいてください。
2.なりきる
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次のステップとしては、「お手本」が実際にやっていないシーン、つまり全く別の台本で「その人だったらどういう演技をするか」を考えつつやってみることです。
好きな舞台俳優になりきって、その人がやりそうな喋り方、動き方を真似できれば、もうそれは「プロ」です。
例えば自分が今取り組んでいる舞台の演技を、好きな舞台俳優になりきってできれば、プロが演じているのと同じになるのです。
よく、「演技をするときは役になりきる」ということを耳にしますが、そもそも基本的に架空の存在である「役」になりきるなんて不可能な話です。
しかし、実在する、好きな舞台俳優になりきるなら可能に思えますね。
そのときによくあるのが、与えられた役が好きな舞台俳優とちょっと違う感じだったりして、真似をしても「役のイメージと違う」とダメ出しを受けることです。
しかし、前に述べたように、プロはみんな演技が上手く、そして多くの役に対応できるものなので、むしろ「この人だったら」を突き詰める方向で考えたほうが良いです。
そこで自信をなくして方向性を失ってしまうのは絶対だめです。
そうやって、好きな舞台俳優になりきって演技を続けていれば、それが板についてきます。
そうしてようやく、自分のオリジナリティを組み込む余裕が出てくるわけです。
6.まとめ
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演技が上手くなるために大事なのは、「お手本を見つけ」、「真似をすること」です。
そのお手本は自分が好きになれる舞台俳優だと良いです。
真似ができたら、次は、「その人ならどう演じるか」を考え、その人になりきって、自分が取り組む芝居に活かしていきましょう。
そうすれば、どんどん演技が上手くなっていくはずです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。